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![]() | かくれキリシタンの聖画 (1999/10) 中城 忠 商品詳細を見る |
島原・天草の乱(1737、38年)以降、キリシタン信仰は、徳川幕府の弾圧によって地下に潜伏した。これを「潜伏キリシタン」「かくれキリシタン」と呼ぶ。 キリシタン信徒たちは、幕府のきびしい探索や死刑の恐怖におびえながらも、ひそかに信仰をつづけた。しかし、ながい年月が経過し、宣教師や聖書を失った信徒たちは、ひそかにかくしつづけた図像をたよりに、マリア像やイエス像を日本風に描きなおし、かすかな記憶をもとに手製の聖書を創造して、それをもとに信仰をつづけた。 以降三百数十年、生月島には、奇跡的に「かくれキリシタン」の信仰がのこされ、今なおマリア像やイエス像が拝みつづけられている。 本書はこれらの図像をもとめ、長年、撮影しつづけたカメラマン中城忠氏の貴重な写真集である。また、民俗学者・谷川健一氏と中園成生氏による図像解説や民俗行事の解説は、「かくれキリシタン」の信仰世界を知る最良の手引きとなっている。さらに、江戸時代の庶民が作り上げた和製の聖書『天地始之事』の全注解も収載している。
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