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雨だったり晴れだったり晴れだと思えばまた雨だったり、5月の温い空気のなかを、重力を掻き分けるかのように緩慢な動作で歩く毎日。ここのところ、わたしは混乱していて、とっくの昔に混乱をきたしていた癖に何を今更というような気もするのですが、自身の最も大切にしたい嗜好の軸に関しての混乱であるので、それはもうわたしにとっての一大事となるわけで、なんとか整頓して縺れた脳髄をすっきりさせたいと思う次第なのであります。

まずは、敬愛する澁澤龍彦氏についての思いを整頓してみることにします。わたしは澁澤龍彦が好きなのです。彼の書いた書物を愛しています。けれども好きであるという気持ちを表明すれば、それに対して批判的な意見が返ってくることもしばしばあります。例をあげるならば、「今更、異端もなにもない」、「情報が自由に入るネット社会の現在に澁澤著作の価値はない」、「澁澤の書物を読むのならば彼が引用した種本を読めばいい」などが主でしょうか。正直、それらの方々の澁澤批判は浅田彰氏の頃からなんら変化がないように思えます。ああ、あと「彼の著作に嵌るのは若い頃の一過性の麻疹みたいなもので大人になるにつれ卒業していくものだ」という意見もまた多いですね。資料として、刺激として、知的好奇心を満たすことを目的として、読むならばそういう言も一理あるのかもしれません。

でも、でも違うのです。わたしは声を大にして言いたい。澁澤龍彦とは、或る人間にとって一つの強度を持つ嗜好との出会いであり、内なる嗜好への発見ともなった、劇的な体験であったということを。“澁澤”という嗜好との出会いは、それまでぼんやりと抱いていた感覚にはっきりとした容を与えてくれました。翻訳により彼の世界に包含され変容したサドをわたしは愛しました。彼の眼を通してみた世界にどうしようもなく魅力を感じました。そうして、ジャン・コクトーやジャン・ジュネへの傾倒に繋がっていき、ジュネは高校時代の口も聞けず殆どをジェスチャーで過ごしていた惨めなわたしに、惨めさを美へと昇華させる鮮やかな生き方を教えてくれ、わたしは自らの醜さを醜いからゆえに愛することが出来るようになったのです。

こうやって書いてみると、少しばかり脳髄の縺れた糸が解れてきたようで、混乱が治まってきました。わたしはやはりこれらの世界が好きです。それだけは絶対に確かなことなのです。さあ、落ち着いてきたので珈琲でも飲むとしましょうか……。
2011.05.25(23:21)|日常コメント(4)トラックバック(0)TOP↑
勝手ながら、とても共感しています。
私にとってはその敬愛する存在は他ならぬ箱詰人形さんなのですが。

大袈裟と思われてしまうかも知れませんが、
私はこの『蝙蝠と蛞蝓の宴』というブログに出会った時の強い憧れの気持ちと、箱詰人形さんが見るものの美しさとそれを表現する言葉への共感と嬉しさを忘れる事はできません。

自分が求めていた、美しいものへの表現の言葉がここにあった、見付けたと、そう感じました。

そしてこうした言葉達の産みの親である箱詰人形さんの内面に、とても惹かれています。
From: 毒いちご * 2011.06.01 22:47 * URL * [Edit] *  top↑

>毒いちごさま
大変もったいないお言葉で、本当に有難うございます。
そうやって感じていただけて、ブログをやっていて良かったと心底思いました。
毒いちごさまのコメントにはいつも励まして頂き感謝しております。美への憧憬を共有できることが嬉しいです。
これからも宜しくお願いいたします。
From: 古谷 葵 * 2011.06.05 13:03 * URL * [Edit] *  top↑

澁澤龍彦氏を敬愛するのは私の本能です。
小学生の時に出会い現在まで引きずる力は他にはないと思います。

澁澤氏に批判があるかもしれませんが、こんな輩を相手している時間は無駄なので無視しましょう。根本的に感性が違うのですよ。

むかしバテイユ全集の帯に浅田彰が名前が印刷されていて、バタイユが安っぽく感じました。

今では忘れさられた浅田・・・こんなものでしょう。まだ生きてのかな(笑)
From: CAVE * 2011.06.11 13:51 * URL * [Edit] *  top↑

>CAVEさま
>>澁澤龍彦氏を敬愛するのは私の本能です。

きっぱりと断言するその姿勢に感動しました。気分が落ち込んでいるときにはなんだかちょっとしたことでも過敏になってしまって、よくないですね。一人二人の言葉に左右されるのは愚かなことでした。
今でも河出文庫からは新刊や新装版が定期的に出版されている澁澤氏。これからもたくさんの人の心を惹きつけ続けるのだろうと思います。コメント有難うございました!!
From: 古谷 葵 * 2011.06.12 22:37 * URL * [Edit] *  top↑

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三行詩集『猟奇唄』の表紙絵と挿絵を描かせていただいてます。
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◆Dodgson Vo.1 「漂流少女」◆

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