蝙蝠と蛞蝓の宴日常
> 降り積もる雪
大雪です。休日なので無理やり外に出る必要もなく、一日家の中でぼんやりと過ごしていました。わたしはだいたいの時間をぼんやりしながら生きているのでいつものことではあるのですが、あまり雪が降らない場所で生活しているために、雪が積もるというだけで非日常な気分を味わうことができます。外界から閉ざされた空間に押し込められたような昂揚感。出ようと思えば出られる、けれど出られない、という閉塞感っていいですよね。

いつの頃からか“閉ざされた世界”というものに大きな憧れを抱いているわたしです。そう、まるでスノードームのような世界。いや、それでは“閉ざされた世界”というより“閉じ込められた世界”という方が正確でしょうか。微妙に話が脱線してきていますが、そんな世界が物理的ではなく精神性によって構築されているとなるとより素晴らしいです。物語で言えば、ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』を始めに、二人だけの閉じた世界が外界からの闖入者によって破壊されようするとき、それを守ろうとする行為が破滅にしかならない、そんな世界を愛さずにはいられません。シャーリィ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』、ガイ・バード『ソフィー』、映画『乙女の祈り』……、“わたしたち”で完全な楽園は予め崩壊と破滅が決定付けられていて、だからこそ痛ましくも美しいのです。

雪の夜は深々と冷え、温めたミルクにブランデーを一滴垂らして飲んでいると、少しばかり自分という人間から汚れが剥げ落ちてキレイになれるような気がします。白色のなかに溶けていけたらいいのにと、漠然と思い浮かべながら、やっぱりぼんやりとして椅子に座っている2013年1月の夜なのでした。
2013.01.14(21:38)|日常コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
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From:  * 2013.01.15 22:31 *  * [Edit] *  top↑

有難うございます。嬉しいです。
From: 古谷 葵 * 2013.01.16 22:00 * URL * [Edit] *  top↑

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