蝙蝠と蛞蝓の宴書籍
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冥府の建築家―― ジルベール・クラヴェル伝冥府の建築家―― ジルベール・クラヴェル伝
(2012/12/19)
田中 純

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「わたしがいつかもはやこの世にいなくなったとき、わたしの霊は自分が一生涯のあいだ崇拝し、探し求めて、そのために自分のすべての信仰を捧げてきたもののうちに入り込んでゆく。朝はわたしとともに夕暮れとなり、暗闇は新しい一日の再生となるだろう。わたしは下げ潮となって深海を探索し、満ち潮の再来のためにひとつの波になろう」
(1922年の草稿「変容」より)。

ジルベール・クラヴェル(1883-1927)。
幼少期の結核が元で宿痾をかかえたジルベールは、イタリア未来派の演劇活動、
『自殺協会』と題された幻想小説、そして南イタリアはポジターノの岩礁を爆破し穿孔して建てた洞窟住居と、
セイレーンの歌声が響く神話の古層を求めて、44年の短い生涯を駆けぬけた。

「エジプト旅行によって古典古代よりもさらに古い古代に触れ、バレエ・リュスや未来派の経験を経て芸術の前衛を知ったクラヴェルは、塔を拠点に岩窟住居を造りつづけることにより、ポジターノの岩壁に暴力的に介入しながら、風雨に晒される、自然の四大との緊密な交感の場こそを切り開こうとした。(…)頽廃の美を食い破って〈岩石妄想〉が噴出したのである。そこには通底する〈もの狂い〉があった。クラヴェルの建築は、クラヴェルの魂であり霊であるような“もの"を包み込んでいる」。

バーゼル、マッジャ、ローマ、ポジターノなど、スイスとイタリアの各地に分散した遺稿や資料を可能なかぎりすべて調査して、この知られざる特異な作家/建築家の生涯と妄執を辿り直した、世界でも初めての評伝である。



建築のエロティシズム―世紀転換期ヴィーンにおける装飾の運命 (平凡社新書)建築のエロティシズム―世紀転換期ヴィーンにおける装飾の運命 (平凡社新書)
(2011/10/17)
田中 純

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19世紀末から20世紀初頭のヴィーンを舞台に、装飾が担った意味の分析から、建築のエロティシズムを考察。ロース、フロイト、カフカ、ヴィトゲンシュタイン等、文学・芸術・思想が織りなす論理にこそ建築の官能性は宿る。


2013.03.14(22:38)|書籍コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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