蝙蝠と蛞蝓の宴日常
> 日常の光景
たとえば、夏の日の太陽がギラギラと照りつけているアスファルトに放置されたままの吐瀉物、大雨の日の水を含んで滲んでしまっている犬猫の糞、そんな圧倒的な不愉快さと嫌悪感を齎す物体に僅かばかりの救いを見出せてしまうのはなぜなのだろうか。ふとそんなことを考えた。
通勤時間、眠気で今にも倒れそうな体をなんとか踏ん張って、ふらふらとしながら重い足取りで職場へと向かう最中、“汚れ”を避けて歩く足の群れを見るときがある。ピンヒールの美しい靴が一瞬足りとも動きを緩めることはなく器用に“それ”を回避して歩いていく。眠くて眠くて元来厚ぼったい瞼を更に重くした状態で、わたしはその情景を眺めてしまう。
絶対的な不快感を与えるもの。確かに視界に入りつつも排除されてしまう物体。
なんだか少しばかり神々しい気さえしてしまうじゃないか。馬鹿げたことだと自嘲しながら呟いて、わたしは“それ”を早歩きで大きく迂回する。
そうしてまた重い体を引き摺りながら数時間は収容されることになる建物へと向かうのだ。
2009.03.10(22:28)|日常コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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